2018年4月30日月曜日

スパイダーのプリパ


1.水色の保護シースから取り外す
          
2.ヘパリン加生理食塩液にフィルター部分のみを浸す

3. カテーテルのデリバリーエンド

遠位端(つまりスパイダーの鞘の緑側の先端)
を持ち、ワイヤーを近位へ引き、デリバリーエンド近位の透明部分に収まるまでフィルターを引き込む



スパイダーの構造のおさらいPart1
スパイダーはデリバリーのガイドワイヤーとフィルターワイヤーが独立しているのが最大の特徴
これにより好きなガイドワイヤーを選び、病変を通過させることが出来る。
注意すべき点はデリバリーガイドワイヤーを緑の鞘手元の透明部分先にガイドワイヤー出口(下図赤丸内)があるのでそこから出す。
実際の手技ではこの孔図赤丸内を通過してしまうので、ワイヤーを折ってワイヤーを出す。
イメージとしては下の図赤線のようになり、構造はモノレール構造と同じ




5. デリバリーガイドワイヤールーメンのエア抜き
付属のチップニードルにてガイドワイヤールーメン先端からエア抜き(赤丸内)。ガイドワイヤー出口ポートからヘパリン加生理食塩液が出るのを確認(青丸内)
                         


6.キャプチャーワイヤールーメンのエア抜き
ガイドワイヤー出口ポートを押さえ、キャプチャーワイヤールーメンのエア抜きを行う。

スパイダーの構造おさらいPart2
ガイドワイヤーの出口とフィルターワイヤーの出口が異なることもスパイダーの特徴
先端-ガイドワイヤーの出口の距離22.5cm
先端-フィルターワイヤーの出口の距離40cm



7.デリバリーエンドの誘導
0.0140.018インチガイドワイヤーにて病変を通過させる。 病変遠位端から5cm
先まで進める。

8.デリバリーガイドワイヤーをスパイダーに挿入
ガイドワイヤーをスパイダー先端のポートからガイドワイヤーの手元を挿入する。


ガイドワイヤー手元部がガイドワイヤールーメンの出口ポートから出るまで前進させる。この際デリバリーエンドのガイドワイヤー出口ポート部分をゆるやかなカーブ状にすることで、ガイドワイヤーがスムーズにガイドワイヤー出口ポートから出る

*フィルター破損の原因となる恐れがあるため、ガイドワイヤーがデュアルエンドカテーテルの透明部分に入り込まないよう注意する青丸内をガイドワイヤーが通り過ぎて赤丸内へ進まないよう注意する。

9.デリバリーエンドの誘導
ガイドワイヤーを保持した状態で(青点線)、デュアルエンドカテーテルのデリバリーエンド(赤点線:フィルターとそれを収納している緑色)を病変部から45cm遠位まで誘導(矢印方向へ)
する
10. ガイドワイヤー回収

フィルター収納したカテを保持したままで、ガイドワイヤーを回収する。
11.キャプチャーワイヤーの誘導


ガイドワイヤーを抜去した後、フィルターガイドワイヤーを進め、フィルターガイドワイヤーの遠位マーカーと緑色カテーテルの遠位マーカーを合わせる。
12.位置決め
位置決めは収納時のフィルター長+2cmの余裕をもって位置決めする=ランディングゾーン
スパイダーの構造おさらいPart3

スパイダーの特徴として下図赤点線内のコネクターをアンカーとして可動する



青矢印をアンカーにしてフィルターが可動する。これによりガイドワイヤーが不測に動いてもフィルターは安定して固定される。可動範囲はフィルター径にて10-13mm
13. フィルターの展開
ワイヤーを保持し、カテーテルを引くことでフィルターを展開する。注意する点は
*フィルターの密着状態を確認する。
*フィルターの近位マーカーバンドが病変から2cm以上遠位側に位置しているか確認する。フィルターが展開されたことを確認し、カテーテルを抜去する。
14.リカバリーエンドのエア抜き
カテーテルは回収時に再度使用するため、生理食塩液に浸しておく。回収はカテの青い方を使用

カテーテルの先端からヘパリン加生理食塩液でフラッシュしガイドワイヤールーメンのエア抜きを行う。ポートから生理食塩液が流れ出るのを確認する
スパイダーの構造おさらいPart4
15 青いカテの誘導

カテーテルをフィルター近位まで誘導し、カテのマーカーバンドをフィルターのマーカーと合わせる

16 フィルターの回収
カテーテルを前進させフィルターを回収する。
*ワイヤーとカテーテルは一体で回収する。


フィルターの回収方法は部分回収(青矢印)と全体回収(赤矢印)の2通り





















2018年3月21日水曜日

ネックリモデリング バルーン(ダブルルーメンex セプター)



ネックリモデリングバルーン
Scepter(Terumo)Masamune(富士システム)


構造の特徴(ex Terumo)

・セプターにおける構造の特徴は、ダブルルーメンという点である。

・ガイドワイヤー通るルーメンとバルーンルーメンが独立している。

・使用できるマイクロガイドワイヤー(以下MG)が支持性の高い 0.014インチ

因みに

SHOURYUTenrou(0.010)のみ

Transform0.014

Hyper Glide&FormX pedion(0.010)

Masamune0.012(2.8Frタイプの場合)0.018(3.2Frタイプの場合)

またシングルルーメンタイプのバルーンと異なり還流ラインが必要となります。


*バルーン先端にはエアーの抜ける孔があり

ここからエア抜きを行うということも特徴の一つであり、ワイヤールーメンとバルーンルーメンが独立していることより、意図しないバルーンの拡張や視認性の低下などが生じない。
*造影剤は粘度が高いため、エアーパージホールを抜けきるまで高い圧力と長い時間(1分間)を要する

バルーン(Scepter)の準備
   ヘパ生にてガイドワイヤールーメンをフラッシュ
  ホルダー内をヘパ生にて満たす(この状態を30秒間維持する)
30秒プライミングが必要な理由は、バルーン部分にもHydrophic coatingされており十分なプライミングがされていないとピンホールやクラックの生じる可能性があるつまり、バルーンをほどよくウェットにしておかないとバルーンに穴あくということ

  ホルダーからカテーテル本体を慎重に取り出す

イドワイヤールーメンにYコネクター装着し

Y
コネクターを十分にへパ生にてプライミングした後にガイドワイヤーをワイヤールーメンに挿入

バルーンルーメンのプリパには10mlのシリンジ使用する方法と1mlのシリンジを使用する2通りの方法あり

10mlを使用する場合
    10mlのシリンジにて三活を希釈造影剤満たした後にこれをインフレーションポートハブに直接接続する。
10mlでは添付文書上はインフレーションポートハブを混合溶液で満たす必要ないと記載(1mlシリンジでのプリパとの違い)
片手でバルーンの手元数mm
の部分を持ちバルーンを上方へ向けシリンジ内の希釈造影剤をプッシュしてエア抜き


   バルーンが完全に拡張するまでプッシュを止めたり、タッピングは行わない
④先端まで希釈造影剤で満たされるまで注入維持し、バルーンを傾けない
*セプターのマーカーは3つで、バルーンは2番目と3番目のバルーンの間にあります。矢印のところ
   シリンジに陰圧かけデフレ。この際バルーンは生食ないしヘパ生内に浸潤させて行う。バルーンが完全にデフレしたら治療に際し使用する三方活栓接続し1mlのシリンジに付け替える。バルーン部分はへパ生につけておく。
バルーンが完全にデフレされても三方活栓は閉じない(ロックしない)
ロックした場合、インフレーションルーメンの陰圧にて生食は血液を吸引してしまいバルーンの造影性が低下する可能性あるため。
B 1mlを使用する場合
    1mlシリンジに接続した導入針を用いてバルーンルーメンのハブを希釈造影剤で満たす。
  希釈造影剤で満たした1ml
シリンジでプライミング済の三活をバルーンルーメンに接続する

  バルーン部分をヘパリン生食に浸した状態で、希釈造影剤をゆっくり注入する
  はじめにバルーン拡張せずエアーが抜け、そのあとにバルーンが拡張

三活が解放されていることを確認し、シリンジを引く
  デフレした後は使用するまでバルーンをへパ生につけておく


セプター10ccプリパ編
https://www.youtube.com/watch?v=wkTkqzOhNic

セプター10ccデフレ編
https://www.youtube.com/watch?v=pL4MrX4c7KY

セプター1ccプリパ編
https://www.youtube.com/watch?v=1V0NV5nH4aU

bubble recovery technique いわゆるバルーン内に泡が残ったときの対処法です
https://www.youtube.com/watch?v=seESG35oE1w
 















 

2018年3月17日土曜日

momaのプリパレーション


momaのプリパレーション 某研究会での動画はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=wljbRVTSK0A&t=16s

こちらが自家製のプリパレーション動画です↓
https://youtu.be/wPyztFOnCkE

デバイス関連の添付文書入用の方は、コメント欄へアドレス頂ければストレージへ招待いたします

構造に関して覚えておく数値

ACT値はインターベンシン手技中を通じて250秒以上に維持するこ

*プロキシマルバルーンは13mmまでインフレーション可(総頚動脈の適応血管径は5-13mm)

*ディスタルバルーンは6mmまでインフレーション可(外頚動脈の適応血管径は3-6mm)

*ディスタルバルーンと頸動脈分岐部との距離は15mmまで